SEPIC Multiplied Boost Converter

SEPIC増幅昇圧コンバータ

 

ANALOG DEVICES アプリケーションノートに記載されている回路で面白そうなものが有ります。(AN-1126 pdf English)

 

このチャージポンプの派生系のような回路で上手くいけば良いのですが、以前にチャージポンプ昇圧で電流は十分に取れるが実用に至らなかったことも有り、二の足を踏んでいました。

図の回路ではCF1電圧81Vで150V出力ですから2倍より少し少ない電圧となるようです。

CC1の選択が悩みどころか。

(2017.06.13)


XL6009基板編

 

 

XL6009基板で2段昇圧してみました。

 

CC1に使用するコンデンサに適当な物が無かったので、高圧用の0.1μFと2.2μFを使用してみました。

 

発振周波数400KHzとなりますが0.1μ・2.2μ共にXL6009電圧45Vで78V程に昇圧され、2倍-12V程となります。

 

2.2μF使用時、XL6009基板も含めた効率は68%程

 

 

220V 10W 電球負荷時 (電圧比較は元基板のまま2段昇圧)

入力電圧 入力電流 出力電圧 出力電流 XL6009電圧
12.15V 9mA 78.5V   40V
11.32V 193mA 67.5V 22mA  
XL6009 + Six-Stage SEPIC Multiplied Boost Converter 12V to 200V
XL6009 + Six-Stage SEPIC Multiplied Boost Converter 12V to 200V

 

XL6009基板で6段昇圧してみました。

 

・インダクタ:220μH 500mA 6ΦX8mm

 ラジアルタイプ (ノーブランド) @10円(ebay)

 

・コンデンサー:1μF 100V SMD

  (GRM31CR72A105KA01)(秋月電子)

 

・ダイオード:ファーストリカバリ

 (1JU41)(秋月電子)

 

 

 

電流は取れそうでしたので、6AW8A実機に接続。

 

音出ししてみました。

音質的には問題有りませんがXL6009が徐々に発熱して来ますので、連続使用では放熱対策した方が良いかもしれません。

 

電球負荷で測定

入力 12.05V 627mA :出力 200.4V 29mA

(XL6009出力電圧は44V程になります。)

変換効率77%

 

XL6009基板の変換効率が高いことが功を奏したか予想外に良い結果となりました。

 

(2017.06.21)

XL6009 12V to 200V SEPIC Multiplied Boost Converter
XL6009 12V to 200V SEPIC Multiplied Boost Converter

 

放熱対策

 

アルミ板をL字に曲げ基板の下に敷いてみました。

(基板とアルミ板の間は導熱絶縁シートを挟み込み・VR裏はカット)

 

43mmX48mmX21mm(足含む)

 

(2017.06.24)

*基板上に実装されておりますダイオードはSS34で40V定格でしたので、もう少し高耐圧のファーストリカバリーダイオード等に変更されて下さい。

(2018.09.20)



100W(150W)基板編 変換効率が悪く、失敗談です。

 

150W(100W)基板上に同回路を実装する予定ですので、ダイオード側放熱器を外しコンデンサの頭も抑えました。

 

FETは現在2SK3683(RDS 0.28Ω)使用となりますので、200V100mA(20W)、効率80%程で動作させられるものとなります。

 

基板改造方法は6A/100W DC-DC 基板改造を参照

・インダクタ 100μH

・ダイオード 1JU41 (600V1Aファーストリカバリー)

・分圧抵抗 510kΩ - 10kΩ VR - 3.3kΩ で2段増幅出力側から取ります。 (110V-390Vの可変範囲)

 

(2017.06.15)

 

Two-Stage SEPIC Multiplied Boost Converter

 

昇圧コンバータも組み上げ重ねてみました。

(CC1は2.2μF 450V を使用)

なお、スペーサーを含む高さは33mm程となります。

 

負荷テストをした感じでは特に異常無く電流は取れそうですので、実機テストとなります。

 

 

2段増幅 220V 10W 電球負荷 (2.5V電圧比較は元基板上のままで測定)

  入力電圧 入力電流 出力電圧 出力電流 効率
  12.03V 21mA 200V    
10W電球負荷 11.06V 1053mA 211V 42mA 76%
           

電圧比較検出ラインを2段増幅出力側に変更し、B電圧200Vの6AW8Aシングルアンプに接続し音出ししてみました。

特に問題なく動作するようですので、暫くこの状態でエージングテストしたいと思います。

 (2017.06.17)

 

電球2個負荷では放熱器が温まり電流が徐々に上昇していきます。効率63%以下

(12.12V 2013mAより徐々に上昇 (192.8V 92mA))

電球2個直列で300V時も電流が徐々に上昇し効率も54%以下と極端に悪くなりました。

(1421mAより徐々に上昇 (300.5V 31mA))

200V前後で50mA程での使用に限られてしまい、之ではノーマル以下です。

400Vでの動作を目論んでいましてので、大失敗です。

(2017.06.19)

DC-DCコンバータ基板の電流が1.95Aを超える辺りから発熱するので、2A以上は厳しいことになってしまいます。

昇圧回路でのロスとしても何故か悪い値です。

300V時は1.5A程ですから理由も不明。

フィルムコンも大型でインダクタ共にトロイダルコイルの真上なので、配置が駄目かと思い基板を垂直に立て、物理的に離しましたが変わらず。

 

次回案

・ノーマルDC-DC基板を昇圧

・100V耐圧 低RDS FET を80-90V程で動作させ5段増幅 (60-97V基板を昇圧)

 

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ノーマル基板に6段(XL6009で使用した回路)を接続

・ノーマル基板 

   FET:IXTP76N075T (75V RDS 9.7mΩ)

   Di:STPS20-45 (45V 2X10A)

 

フィードバックは元基板のまま 。(34.84Vに設定)

  入力電圧 入力電流 出力電圧 出力電流
無負荷 12.03V 24mA 129.3V  
220V 10W 電球 12.01 196mA 60.9V 21mA

無負荷時の電流を差し引いた効率としても61%

(2017.06.22)

 

倍電圧回路によるロス分が加わることとなり、元々の変換効率が余程高くないと良い結果となる見込みが無いようですので、この企画は失敗談と致しました。